いざ婚活。

2023/05/15
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せっかくの春だというのに、ぐずついたお天気が続いていて嫌になりますね。
庭園でのお昼寝を趣味にしている私としては、
早くポカポカ陽気に戻ってほしいものです。

 


こんにちは、中村です。

 


新学期が始まって1ヶ月が経ちましたが、
みなさま新しい環境に慣れてきた頃でしょうか。
でも落ち着いたのも束の間、すぐに中間テストがやってきますよ^^
気を抜くことなく、授業には臨んでくださいね。

 


さて話は冒頭に戻り、最近の天気について。
ここからしばらくは曇りや雨が続くそうですが、
その期間が過ぎ去った後の晴れの日には、“あること”が起こります。

 


そうです、皆さんの予想通り、「結婚飛行」ですね!!!!!
あれ??もしかしてご存じない方がおられるんですか?????

 

 

 

冗談です。
おそらく知らない方がほとんどでしょうから、
簡単にご説明をいたします。

 

 


結婚飛行とは、蟻(あり)の交尾行動のことを言います。

 

 


毎年4月〜6月の、雨がしばらく続いた後の晴れの日、
午後の風の弱い時間帯を狙って、
羽の生えた蟻たちが示し合わせたかのように巣から出てきて、
一斉に飛び立つのです。

 


飛び出した蟻たちは空中で交尾をし、
交尾を終えたメス蟻は地上に降り、羽を落とします。
これが、新女王の誕生です。

 

ちなみにオス蟻は、交尾が終わると命を落とします。
つまり死んでしまうのです。

 

 

 

ところで、この結婚飛行の個人的面白ポイントは、
一連の行動が同じ地域の複数の巣で、同時に行われるという点。

 


理由は様々ありますが、
一番大きな要因は近親交配を避け、
より強い遺伝子を残すためだと言われています。
いわゆる婚活パーティー的なものです。(ここでタイトルを回収します)

 


そして一匹の蟻が交尾をするのは、一生のうちでこの時だけ。
オス蟻は死んでしまいますからもちろんそうなんですが、
メス蟻(新女王)もこれ以降は一切交尾はしません。
この日以降は体内に蓄えた精子を使い、一生産卵を続けます。

 


地上に降り、羽を落とした新女王はコロニー(巣)を作り、最初の産卵をします。
初めに産んだ働き蟻が羽化するまでの1〜2ヶ月は、
女王蟻は飲まず食わずで子育てをします。
幼虫は、自分が蓄えていた栄養を与えて育てます。

 


こうして新しい生活が始まっていくのです。

 

 


私が初めてこの行動の存在を知ったとき
「なんて神秘的だろうか」
と思いました。

 


天気予報や通信機器どころか、文字や言語も持たない昆虫が
全く同じ日に同じ行動をとる…すごすぎる。

 

 


この時期はどの校舎でも教室に虫が入ってきたりして
少し嫌な思いをしていることもあるかと思います。
来週あたりにはこの結婚飛行で、羽アリも出始めることでしょう。


ですが、こうやって裏事情を知れていると、
それも面白い“現象”として見ることができますし、
適切な時期に、適切な対処をすることもできます。

 

 

 


やはり、知識は宝。以上中村でした。